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Column データで見る派遣ワーカーのリアルライフ

コラム:西村吉郎

第5回 派遣スタッフの年齢、女性では25〜34歳が過半数

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これまで、事業所(会社等)を対象とした調査(厚生労働省「平成17年派遣労働者実態調査の概況」など)をもとに、派遣スタッフの受入れ割合が高い産業、業務など、派遣スタッフが働く環境とはどういうものかを見てきましたが、今回から、派遣スタッフに対する調査(前同)から、派遣で働く人の属性、労働条件などを見ていくことにします。

まずは、派遣スタッフの属性のうち、年齢構成を見てみましょう。下の表にもあるように、男女とも派遣スタッフの年齢としては25〜29歳の層が多く、次いで、30〜34歳の層が多くなっています。とくに女性の場合、この10歳の間の層で55.5%を占めます。

■ 性、年齢階級別派遣労働者数の構成比
年齢階級 男性(%) 女性(%)
15〜19歳 1.2 0.5
20〜24歳 13.3 8.0
25〜29歳 21.7 27.8
30〜34歳 19.0 27.7
35〜39歳 11.6 14.2
40〜44歳 8.0 8.6
45〜49歳 5.5 6.1
50〜54歳 4.2 3.4
55〜59歳 6.5 2.0
60〜64歳 5.4 1.3
65歳以上 3.6 0.5

続いて多いのは、男性では20〜24歳の層、女性では35〜39歳の層。女性では、この年齢層になると、それより若い年齢層のほぼ半分にまで減少しています。この状況を見ると、35歳の辺りに一つの壁があるように見えます。

しかし、もともと30代後半というのは、結婚や出産、育児などのため、あるいは夫の収入も増えてきたことなどを理由に仕事から離れる人が多く、派遣スタッフとして登録する人自体が少ないのです。一方で、女性が家庭と仕事をうまく両立させることは、派遣スタッフに限らず容易なことではありませんから、どちらかといえば家庭を優先したいとする場合には選択できる仕事の幅も狭くなり、なかなか仕事が決まらないという状況に陥ったりします。

そういう状況があるにもかかわらず、35歳から49歳までの年齢層の人も約30%に達していることに注目してください。とくに女性の派遣スタッフの間では、「35歳定年説」がまことしやかに語られたりするのですが、それは、上記のような事情で仕事を辞めたり、勤務条件を合わせやすいパートタイマーに切り替える人が少なくないことからきていると考えられます。派遣という仕事は、年齢で給料が決められる仕組みにはなっていませんから、年齢を重ねたからといって敬遠されるわけではありません。しっかりとしたスキルを身につけて、仕事に対する前向きな気持ちを持ち続ければ、35歳の壁も苦もなく乗り越えられるはずです。

次に、派遣の種類を見てみましょう。派遣事業には、「特定派遣(常用雇用型)」と「一般派遣(登録型)」があります。「特定派遣」とは、期間を限定せずに常時雇用している人をスタッフとして派遣することを言いいます。また「一般派遣」とは、「特定派遣」以外の派遣を言います。「一般派遣」のスタッフは派遣会社に「登録する行為のみ」で、その派遣会社に拘束されるものではありません。派遣先との派遣契約が締結されて始めてそこで、派遣会社との雇用契約を結びます。男性では登録型37.7%、常用雇用型62.3%と常用雇用型が多く、女性では登録型75.8%、常用雇用型24.2%と登録型が多くなっています。

このうち、登録型の派遣スタッフがいくつの派遣会社に登録しているかを尋ねた項目では、男性では1カ所だけという人が74.2%と圧倒的ですが、女性では1カ所48.7%、2カ所19.1%、3カ所17.5%といった具合になっています。男性は、これと決めた派遣会社に頼る傾向が強いのに対して、女性は、複数の派遣会社に登録することで自分に合った仕事に巡り会うチャンスを広げたいとする傾向が見られるといえるでしょう。


このシリーズは、オールアバウトや雑誌などで人材・転職・派遣をテーマとする記事制作に関わって20年のライター、西村吉郎が担当しています。