第5回
仕事を進める上で、肝心なのはコミュニケーション
仕事をする中で、業務の指示や確認を行うのは、契約上にある「指揮命令者」だけとは限りません。ほとんどの場合、所属している担当の社員や他の派遣社員とチームを組んで作業をしたり、その社員をサポートしたりするのが普通です。その場合、業務をいかにスムーズに進められるかは、担当の社員や他の派遣社員とのコミュニケーションの取り方にかかってきます。
ひとくちにコミュニケーションを取るといっても、どうやって人間関係を築いていけばいいのかわからない面もあるでしょうが、そんなに難しく考えることはありません。ここでいうコミュニケーションは、あくまでも仕事における受け答えをスムーズに行うことですから、具体的には、仕事の打ち合わせをするときは相手の話をよく聞く、仕事の指示については復唱してしっかり伝わっていることを意思表示する、わからない点を尋ねて答えてもらったときははっきりとした声でお礼を言うなど、社会人として基本的なことができていれば、人間関係はごく自然な形でできてくるものです。
とくにビジネスのコミュニケーションで大事なことは、相手の話をよく聞くことです。聞き上手になれば、相手から多くの情報を引き出すことで相互理解を深めることができますし、相手に楽しく話しさせることで、こちらに好印象を持ってもらうこともできます。相手のニーズを十二分に引き出す上でも役立つといわれます。
話をよく聞くということは、ただ黙って相手のいうことに耳を傾けていればいいというものではありません。たとえば、話し手の心理として、自分は一生懸命話しているのに、相手から何の反応も得られないようでは、それ以上話す気が失せてしまうこともあります。ですから、話を聞くときは、「うんうん」とうなずいたり、「なるほど」などと相づちを打つ必要があるわけです。
ちゃんと聞いているという意思表示としては、相手の言葉をリピートするという手法もあります。たとえば、「Aという処理が終了したら○○さんに渡して」という指示が出たら、「Aが終わったら○○さんにお渡しするんですね」といった具合に、相手のフレーズを借りて相づちとともに言葉で確認するわけです。相手の言葉そのままですから、これによって話し手は、意志の疎通ができていることを納得することになります。
そのほかのポイントとしては、こちらから質問をするときにはできるだけ簡潔にすること、かつて経験したことがあるからといって指示された処理法に疑問を挟んだりしないことなどが挙げられます。
仕事で十二分にコミュニケーションが取れる。そんな関係ができてくると、自然に一緒に食事したり、趣味などプライベートな話に発展したりすることも起きてくるでしょう。しかし、ここで大切なのは、あまりにも仲良くなりすぎて、仕事中にも私語を交わしたり、時にはお互いの契約上の機密を守る上で不都合が生じたりするようなことにならないよう気をつけることです。仕事中に私的なことを持ち込むのは社会人としてのルールをわきまえていないと見なされることになります。
なかなか難しいことですが、自分なりにうまくバランスが取れるようになれば、貴重な派遣スタッフとして評価されることでしょう。

