第5回
自分にあった投資方法を見つけよう
リスクとリターンの関係を理解しよう
投資のお話をしていて困ってしまうのは、「いい投資先はないですか? でも元本が減るのはイヤなのですが…」と言われることです。しかし、残念ながらそのような投資先などありません。「リターンが大きいものはリスクが高い」「リターンの小さいものはリスクも低い」のが投資商品だからです。
※「投資元本が殖えたり減ったりする」この不確実な状態のことを投資の世界では「リスク」と呼びます。
あなたは何に投資する?
株式、債券、投資信託。この3つは個人の投資先として代表的なものです。
・株式への投資
株式会社は、自己資本を調達する手段として株式を発行します。投資家の立場から見れば、株式投資をするということは、その会社の出資者(=株主)になるということ。あなたの大切なお金はその会社と命運を共にすることになります。投資をするからには、その会社の業績や業務内容についての知識は必須です。株式投資によるリターンは、業績に応じて支払われる配当や株式の売却益です。また、株主優待もリターンの1種で、その会社からのプレゼントは楽しみのひとつと言えるでしょう。
・債券への投資
企業や公共団体は、投資家から資金を借り入れる手段として債券を発行します。その債券を購入した投資家は、企業や公共団体にお金を融通した立場となります。債券投資にあたっては、相手が返済不能に陥る可能性、債券価格が金利情勢や発行体の信用力によって変動することを視野に入れる必要があります。債券投資から得られるリターンは、発行時に決められた条件に基づいて支払われる利息、債券の売却益が挙げられます。
・投資信託への投資
投資信託とは、投資家から集めたお金でファンド(基金)をつくり、それを運用の専門家が株式や債券などに分散して投資、運用するものです。投資によるリターンは、運用の成果に応じて支払われる分配金や売却益。ところで、ひとくちに投資信託といっても、その投資対象によって安全性重視のものから積極的に収益を狙うものまでさまざまです。少額の資金で分散投資ができるのも投資信託の大きな特徴になっています。
自分にあった投資方法から始める
「何をどのように組み合わせて投資をしたらよいか?」はケースバイケース。「このお金は守りたいお金? 冒険してでも殖やしたいお金?」など、その資金の性質や投資目的によって運用すべき商品は違います。また、投資をする人の性格によっても向いている商品は違ってくるでしょう。株式、債券、投資信託などの投資商品それぞれの特徴を理解して賢く使い分けてください。
また、机上の理論だけで投資センスを身につけるのは難しいことです。実際に自分で投資をしないと、日々変動する価格に対する思いなどわかるものではありません。かといって、何でもいいから人に勧められるままに買うのはダメ。投資の結果の責任を持つのは自分自身です。自分で納得したものから、少しずつ試しましょう。そうすることで、きっと自分にあった投資方法を見つけられると思います。あなたも興味のある商品、身近な商品から少しずつ始めてみませんか?
久谷 真理子 プロフィール
株式会社フリーダムリンク取締役。
ライフプラン・資産運用などの相談業務に携わる。そのほかに、執筆やセミナー講師などとしても活躍中。NPO法人日本ファイナンシャル・プランナーズ協会2006年「くらしとお金のFP相談室」担当相談員。
<保有資格>
CFP(R)、一級ファイナンシャル・プランニング技能士、宅地建物取引主任者、住宅ローンアドバイザー。ホームページ http://www.fdom.co.jp/
