第2回
整理整頓も仕事のうち
自分の身の回りが片づきすぎていると落ち着かないという人は少なくないようです。それでも、本人なりの秩序がちゃんとできているのであればいいのですが、ほとんどの場合、『片づけ』の習慣がなくて、ごちゃごちゃといろんなものが置きっぱなしになっているだけ。で、ある物が必要になって探し始めるのだけれど、どこにあるのかさっぱり見当がつかず、結局、端からそこらにあるものをひっくり返していく羽目になったりします。
会社でも、デスクの上には本や書類が山積み。端から見ると、いかにもたくさんの仕事を抱えて忙しそうに見えますが、実はそうでもないという人、いますよね。
整理整頓ができないことの一番のデメリットは、探し物をするのに多くの時間をロスしてしまうことです。自分だけのことなら、ロスした時間の分、頑張って仕事すればいいのですが、業務に関連する資料、書類、はんこやスタンプ台などの小道具などを職場のみんなで共有している場合、当人が留守している間に書類の確認をしようと思っても、どこに何が納められているのかさっぱりわからないと言った具合に、周囲にも迷惑をかけることにもなりますので、困りものです。
整理整頓の極意は、「それぞれのモノについてあるべき場所を決め、常にそのあるべき場所にあるようにしておくこと」だそうです。共有の備品や資料、ファイルなどを必要に応じて持ち出したときは、その仕事が終わったら、もとの場所に返しておく。日々発生する新しい資料、書類、郵便物、メモなどは、1日の仕事が終わるごとに分類してファイリングする。これだけのことで、見違えるように仕事がはかどるようになります。
ただし、書類などをファイリングする場合、その中身は自分だけがわかればよしとするのではなく、誰がみてもファイルの中身がわかるように表書きしておきます。自分が外出しているとき、あるいはお休みしているときでも、上司などが必要としたときにすぐに探し出せるようにしておくためです。また、たとえば伝票一つでも、見積書や請求書、出金伝票など細分化し、それぞれについて仕掛かりの分はクリアファイルに、決済済みの分はクリアブックに、といった具合に、第三者が見ても業務の進行状況がわかるように整理しておくと、よりわかりやすくなります。
備品や書類を片づける物理的な整理整頓以外にも、自分の仕事の進行状況、スケジュールなど目に見えない物事も、整理整頓の対象となります。上司から業務の完了時期について指示を受けたり、社内外の人と何らかの約束をした場合などは、記憶にたよるのではなく、その都度手帳に書き込んだり、卓上カレンダーに予定を書き入れるようにします。
また、業務のために防備録として専用のノートを用意し、1日の終わりには、今日一日の業務内容と明日以降の予定を書き留めておきます。このノート自体は他人に見せる必要はありませんので、自分がわかりやすいように工夫してみてください。
デスク周りの片づけなどは、5分もあればすみます。毎日の仕事の終わりには、必ずこの片づけをすることを習慣づけることが大事です。自分のためになるのはもちろん、職場全体のためでもあるわけですから、業務の一環として自分の仕事の中に組み込ましょう。
なお、片づけ上手といわれる人は、不要品を処理するのが得意という一面を持っています。資料などいらないと判断したら、どんどん捨ててしまうわけです。しかし、派遣スタッフの場合、一存で資料の取捨選択をするわけにはいきません。自分にとっては要らないものでも会社にとっては必要なものだったりしますので、『捨てる』方の整理能力は、私物に限定することにしましょう。

