第9回
電話をかける、電話を受ける
このシリーズの第2回で、電話応対時の言葉遣いを取り上げましたが、電話に関して気をつけなければならないことはまだまだあります。今回は、電話をかけるとき、受けるときの基本的なマナーやルールをチェックしてみましょう。
早速問題。
電話に関する以下の考え方について、正しいものには○、間違っているものには×をつけなさい。
- 相手からかかってきた電話で、こちらの用件を伝えてもよい。
- 用件が終わったら、かけた方が先に切るのが基本である。
- どんなにささいな用件でも、直接本人に電話に出てもらい、伝えるべきである。
- こちらからかけた電話が途中で切れてしまっても、用件がすでに終わっていた場合には改めてかけ直さなくてもよい。
- 個人の携帯電話であれば、職場で使ってもとがめられることはない。
- いつでもどこでも連絡が取れるのが携帯電話の強み。携帯電話の電源はいつでもONにしておく。
- 先方の携帯電話の番号が分かっているときは、携帯電話を優先してもよい。
1〜4はビジネスにおける電話全般についての基本問題、5以下は携帯電話に関する問題です。先に答えを出してしまいましょう。1から順に、○○×××××となります。
1は、厳密にいえばマナー違反。かかってきた電話で自分の用件を伝えるのは、いかにも相手から電話がくるのを待っていたみたいで、礼儀に反すると考えられるからです。でも、実際問題としては、せっかくのグッドタイミングを逃す手はありません。ただし、相手の声を聞いて先に自分から用件を切り出すのはアウト。先方の用件が終わる頃合いを見計らって、「私のほうからもお伝えしたいことがあるのですが、よろしいでしょうか」などと断ってから切り出すようにしましょう。
2も、原則として正しい考え方です。ただし、かけた相手が目上の人である場合には、先方が受話器を置く(回線を切る)のを待って切るのがマナーとされています。いずれにせよ、用件が終わったからといっていきなり受話器を置くのではなく、一呼吸おいてから切るようにするといいでしょう。
3は、自分が電話口に呼び出される立場になった場合のことを考えると理解できますよね。伝言ですませられるような用件は、本人がすぐに電話に出られる状況にないようであれば、電話に出てくれた人に伝言をお願いしましょう。その方が、お互い時間を無駄にせずにすみます。ただし、伝言をお願いした人の名前を確認しておくことは忘れずに。
何らかの事情で、電話が途中で切れてしまうことがあります。用件も終わりかけて雑談に入っていた場合など、ついそのままということになりがちですが、電話を受けた側にしてみればスッキリしません。ときには、あいさつもなしにいきなり切ったとの悪印象を残してしまうこともあります。改めてかけ直し、途中で切れてしまったことの非礼を詫びたうえで、「先ほどの件、よろしくお願いします」などと、しっかりけじめを付けることを心がけましょう。
5、6は改めて解説することもないですね。自分の携帯電話だからと自由に使っていいということにはなりません。まして勤務時間中に私的な用件で仕事の手を休めるようなことになると、重大なルール違反です。携帯電話を使うのは昼休みなどの休憩時間に限定すべきです。また、オフィス内での私的な電話でのおしゃべりは見栄えのいいものではありませんので、人目のないところで使うなどの気配りも必要です。
勤務時間中は、携帯電話の電源は原則としてOffにしておきましょう。マナーモードでいいのではと思われるかも知れませんが、静かなオフィスなどではバイブ音も以外と響いたりするものだからです。
最近はほとんどの会社がダイヤルインで、固定電話の番号にかけても直接かけたい相手につながることが多いのですが、直接かけたい相手につながる利便性という点では、携帯電話が一番です。しかし、いつでもどこでもつながるということは、先方が非常に忙しくしている最中でも、商談や打ち合わせその他で外出しているときでもかまわず電話に出ることを強要することにほかなりません。
たとえ相手から、「社内にいないときは携帯に」などと許可を得ている場合でも、まずはオフィスの固定電話に電話することを優先しましょう。どうしてもはずせない用件で電話に出られないときなどその旨第三者を通して伝えてもらうといった具合に、相手もかかってきた電話への対応が可能になります。

